2012年1月9日月曜日

建築12 ガルニエ


ややや!
『ルーヴル宮-パリを彩った800年の歴史』
Jean Claude Le Guillouの1ページ目をめくり、はっ!っとしました。
翻訳が、飯田 喜四郎!

『学研 世界の建築 第5巻 ゴシック』で
喜四郎先生の解説にうっとりしていたので嬉しいです。

そうして、読み始めた『ルーヴル宮-パリを彩った800年の歴史』は、
妹尾河童的であり、スティーヴン・ビースティー的であり
注もばっちり載っていて、絵でしか描けない世界、読み応えがあります。
お風呂で読むのは大きすぎるので、枕読します。

さて、
今日の建築は
Palais Garnier
旧・オペラ座
現、パレ・ガルニエ

まず、何故、旧?なのか。

それは、バステーユ広場に
新オペラ座

オペラ・バスティーユ(L’Opéra de la Bastille)ができたから。

旧・オペラ座は現在、設計者であるシャルル・ガルニエ(1825ー98)
の名前から、パレ・ガルニエと呼ばれています。

その、旧オペラ座。

時代はナポレオン3世の第二帝政時代。
ナポレオン3世や皇妃がお気に入りの建築家も参加していたコンペで、無名の若手、ガルニエが選出されました。当時、ガルニエは35歳(!)

結局、第二帝政下(1852ー70)には間に合わず、
「こけら落としは1875年1月15日に行われた」『パリ 名建築でめぐる旅 』p114


奥行き:173m 最大幅:125m 高さ:73.6m


ファサードの様式は、ネオ・バロック様式
コリント式のジャンアント・オーダーの双子柱と
ふつうサイズの、コリント式オーダーを合わせている。

このGオーダーと普通オーダーの合わせ技の手法は、
ジャイアント・オーダーの手法を始めたミケランジェロが、
パラッツォ・ディ・コンセルヴァトーリで↑用いている手法だという。



旧オペラ座の内部は、ホワイエも、ネオ・バロック様式。


ほかに、同じネオ・バロック様式を用いている例としては、


パリ北駅(1861ー65)のファサード。
イオニア式ピラスターの双子柱です。
『パリ 名建築でめぐる旅 』では、12章です。
  

余談ですが、


ニース天文台(Observatoire de Nice)は、
シャルル・ガルニエの設計で、メインドームはギュスターヴ・エッフェルが設計したという面白い作品です。