2011年12月20日火曜日

建築2 ロマネ

図書館で借りた、とても素敵な本。
中島 智章 『パリ 名建築でめぐる旅 』河出書房新社 2008
に載っている、パリの代表建築を年代別に、ざっくりまとめています。



その2 p.16-21

サン・ジェルマン・デ・プレのロマネスク建築

サン・ジェルマン・デ・プレ聖堂
年代:現存する聖堂は990-2021に建立されたもの
様式:ロマネスク様式
お近くの駅:6区 地下鉄4号線 サン・ジェルマン・デ・プレSaint-Germain-des-Prés駅


基礎データ

・六世紀以来の伝統ある、サン・ジェルマン・デ・プレ(野原の聖ゲルマヌス)修道院の付属聖堂。

・名前は576年にパリ司教聖ゲルマヌスがここに葬られたことに由来。

・以後、歴代フランク王(メロヴィング朝)の墓所となった。

・9世紀、4回もノルマン人によって破壊された。

・現存する聖堂は990-2021に建てられたもの。

・「1163年内陣が拡張され、教皇アレクサンデル3世によって献堂されている。同年、パリ司教モーリス・ドゥ・シェリーはノートル・ダム司教座聖堂の起工式を行っているが、パリ司教からの修道院の独立性を示すために、司教は献堂式には呼ばれなかった」p.17-18

・初期キリスト教時代のバジリカ式教会堂には天井がなく木造の小屋組みが丸見え状態のものが多いが、ロマネスク建築では、発展した石造建築駆使されて、石造天井が築かれた。

・石やレンガなどで強固につくられた天井のことを「ヴォールト」という。

・サン・ジェルマン・デ・プレ聖堂の内部は、側廊(そくろう)、身廊(しんろう)、側廊、の3廊方式。それぞれに、ヴォールトがかけられている。

・ヴォールトにはリブとよばれる骨組みのような細い石材が×印を描いている。このようなヴォールトをリヴ・ヴォールトという。これは、ロマネスク建築に多くみられるものではなく、後のゴシック建築でこの形式がとっているものが多い。

・柱の頭は複製で、本物はクリュニー博物館にある。



昨日の建築1で訪れた、クリュニー・ソルボンヌ駅が右下にありますね。

5区、6区に行くときは、クリュニー博物館は必見だなあ。