たいとるのGRは、
「グリーク・リヴァイヴァル」を略してみました。
詳しくは、のちほど。
La rotonde de la Villette en 1829, par Christophe Civeton (1796-1831).wiki
今日の建築は
ラ・ヴィレットの関門La rotonde de la Villette(1784ー89)
お近くの駅は地下鉄2、5、7号線 スターリングラード駅/地下鉄2、5号線ジョレス駅
今日の建築家は
ルイ15世の愛妾デュバリー伯爵夫人の
お気に入りの建築家だったといわれている
クロード・ニコラ・ルドュー(1736ー806)
政府がパリに入ってくる物品に税金をかける「関税障壁」の為の門。
その設計を依頼されたのがルドューだった。
特徴は2つ。
1.マニエリスム様式
2.グリーク・リヴァイヴァル
どちらの様式も当時のフランスには珍しく、
その異なるものを融合させた独創的な作品です。
1.マニエリスムとは、
古代のディテールを生かしつつ
アレンジを加えて、静→動にしている様式。
例えば、オーダーが巨大化した「ジャイアントオーダー」や
柱の配列を変えた「双子柱」など。
2.グリーク・リヴァイヴァルとは、
18世紀に進展した発掘技術により、
それまでよく知られていなかった古代ギリシア建築から
直接インスピレーションを受けて創造された建築のこと
例えば、今日の建築、
ルドゥーのラ・ヴィレットの関門では、
三角屋根の傾斜がゆるやかで勾配が浅くデザインされています。
「これは古代ローマ風というよりは古代ギリシア風であり、グリーク・リヴァイヴァル建築の特徴となっている」P.99
グリーク・リヴァイヴァルで荘厳なニュアンスをプラスできるわけです。
そして、実はこの、
ラ・ヴィレットの関門には、モデルと噂されている建築があります。
パラーディオのヴィッラ・カプラ
通称ヴィッラ・ロトンダ(1565ー69)
『パリ 名建築でめぐる旅 』では、10章です。
なんだ、独創的じゃないじゃん!
とツッコミそうになりましたが、
よくみると、ルドゥーのラ・ヴィレットの関門は、
1.双子柱(しかも半円形のくりぬきカッコイイ)
2.三角屋根がGRでゆるやか
3.1階の柱はドリス式の角柱!
この丸いところは丸く
四角いところは四角い
うーむ、どことなく、
コルビュジエのサヴォア邸Villa Savoyeに似ているなあと思い
ちょこっとしらべてみますと、
コルビュジエがギリシアのパルテノン神殿を規範とした
という記述もみられます。
(http://www.tiisanaizumi.com/0301villasavoy.htm)
View of the west and south facades of the villa.wiki
うーん、GR!
奥が深いですね。