2011年12月30日金曜日

建築7 CD4N

図書館で借りた、とても素敵な本。
中島 智章 『パリ 名建築でめぐる旅 』河出書房新社 2008
に載っている、パリの代表建築を年代別に、ざっくりまとめています。

さて、バロックです! 

p.68
フランス学士院
Collège des Quatre-Nations

イタリア・バロックへのあこがれ

様式:バロック様式
お近くの駅:6区 
地下鉄1号線 ルーヴル=リヴォリ、地下鉄7号線ポン・ヌフ(ラ・モネ)


基礎データ

・フランスがルネサンス建築の頃、イタリアはすでにルネサンスからバロックへ移り変わっていた。

・バロックとは「ゆがんだ真珠」を意味するポルトガル語「バロッコ」に由来するのが有力な説。

・ルネサンスの特徴
-正方形や円のような静的な幾何学図形
-平面のファザードに各階等間隔のオーダー

・バロックの特徴
-楕円形クーポラ
-立体的ファザード
など、静的なルネサンスに対して、ダイナミックな造形


<ルイ・ル・ヴォーさん>

Louis Le Vau est un architecte français né à Paris en 1612 et mort dans cette même ville le 11 octobre 1670.wiki

・パリで石工の息子として生まれた。

・1635ー1644 サン・ルイ島(セーヌ川中州)の開発に従事→建築家としてのキャリアを積み、1654年国王付主席建築家となる。

・彼のもっとも有名な作品が、ヴォー=ル=ヴィコント城館であり、パリのコレージュ・デ・キャトル・ナシオンだ。


ヴォー=ル=ヴィコント城(Château de Vaux-le-Vicomte)はフランスのセーヌ=エ=マルヌ県にある17世紀のバロック様式の城。ルイ14世の大蔵卿ニコラ・フーケ(Nicolas Fouquet)によって建てられた。フーケは当時最高の芸術家、すなわち建築家のル・ヴォー、画家のル・ブラン、造園家のル・ノートルを招いて建設にあたらせた。この城の成功はルイ14世の不興を買い、フーケは没落し、建設に当った芸術家はそのままルイ14世によってヴェルサイユ宮殿の建設に従事させられることになった。その庭園はフランス・バロック庭園の初期の傑作といわれている。wiki

そして、

フランス学士院 コレージュ・デ・キャトル・ナシオン>

(以下CD4N)


・CD4Nは直訳すると「四国学院」

・4つの国とは、
1659年ピレネー講和条約によりフランス領となった
- アルトワ
- アルザス
- ピエモンテ
- ルーション
この地方の学生60名を受け入れることとなった。

・CD4Nは、1662-1667,8に建設、1688年に開校。

・正面のファサードはコリント式の「ジャイアントオーダー」。

・ジャイアントオーダーとは、1階と2階を貫く巨大なオーダーのこと。

・ジャイアントオーダーを構想したのは、なんと、
16世紀のミケランジェロ(!)

・CD4Nのデザインはまだ当時のフランスではめずらしかった、イタリア風バロックである。



なるほどー。しかし、ミケランジェロが登場するとは。